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事業継続はマーケットのシェアにまで影響を与える。 -まず、事業継続マネジメントシステムが注目されてきた背景について教えてください 黄野 理由は3つあります。一つ目は、昨今、工場、事業所、商業施設など、あらゆる施設が大型化していること。万が一、事故が起きた時の被害も莫大なものとなりますからね。二つ目は、サプライチェーンがワールドワイドになってきたことです。日本では問題なくても外国のサプライヤーで何らかの問題が起こると、大きな影響を受けてしまうのです。そして、三つ目が、ITシステムがインフラになったことでしょう。ITシステムが停止すると事業全体が停止してしまうほど、その影響は大きなものとなっているのです。また、注目されるきっかけとなったのは、2001年に起きたアメリカ同時多発テロ事件。この事件後、世界貿易センタービルのテナント各社のうち、事業継続マネジメントシステムを導入していた企業が、いち早く事業を再開したことで、その必要性が認識されはじめたのです。 -現在、各企業ではどの程度対策が進められているのでしょうか。 黄野 半導体、金融分野での取り組みが先行していますね。半導体というのは、高性能チップの製造拠点が限定されています。ですから、製造拠点がストップしてしまうと、携帯電話、家電、PCなどの製造は、大きな影響を受けてしまいます。以前、半導体の製造がストップしたことで家電製造までがストップしてしまい、マーケットのシェアが大きく塗り替えられたことを教訓に、対策が進んできました。 星野 これまで製造拠点では、技術的な機密が漏れることを恐れて、できるだけ一つの拠点で製造することが理想的とされてきました。しかし、一つの製造拠点で何らかの問題が起こったら、供給先の顧客の経営を揺るがしかねない問題に発展します。そのため、製造拠点は、複数にしてリスク分散することが必要となっていますね。 黄野 もう一つの金融分野は、ITシステムに大きく依存しています。ITシステムが停止すると金融システム自体が停止してしまいます。ですから、情報セキュリティへの取り組みの延長線上で、事業継続への取り組みが進展しています。また、電力、ガス、鉄道、プロバイダーなどのインフラ関連業界でも、取り組みが進められていますね。 |