LRQAのお客様の成功事例をご紹介します。
2007年04月01日
(敬称は2007年当時)
株式会社沖縄海星物産
取締役部長 狩俣亮樹 氏
HACCP 食品衛生管理 取得
地元沖縄の農海産物にこだわり、実直な製法で、消費者が安心して購入できる製品づくりを追及し続けている、株式会社沖縄海星物産。糸満市の本社工場、第二工場、宮古工場の3拠点体制で、シークワーサーなどのかんきつ類の果汁、モズクやソデイカなどの加工食品を提供している。
そんな沖縄海星物産が、食品衛生管理HACCPの認証を取得したのは2006年3月のこと。認証取得の目的は、消費者の食の安全、安心に対する関心の高まりや、小売り、卸業者からの食の安全を担保するマネジメントシステム認証取得の間接的な要求に対応していくためだった。さらに、同社 取締役部長狩俣亮樹氏は、次のように語る。
「食品表示偽装問題によって食品業者の意識も高まりましたが、最近は、その意識が薄れてきている食品業者もいるようです。私達は、大宜味村産シークワーサーにこだわり、誠実な食づくりをしていることを証明するためにも、HACCPが必要ではないかと考えたのです。」
認証を取得することになったのは、シークワーサーなどの果汁を製造している、第2工場。代表取締役社長 狩俣順市氏が、「HACCPの認証を受けて、より安全な製品づくりを目指そう!」と全従業員を前にキックオフ宣言、認証取得がスタートした。
最初に取り組んだのが、PP、CCPの特定だ。衛生管理基準の作成やHACCPに従ったフローチャート、配置図を作成してハザード分析を行うとともに、衛生管理基準に沿って管理されているかをチェック。さらに、加熱殺菌工程が該当するマニュアルで、「85℃で30分加熱殺菌」と規定した上で、毎日モニタリング、作業記録を取るなど、衛生管理体制を強化していった。
こうした管理体制を従業員に徹底させるために、基本的に毎週月曜日に2時間かけてマニュアルの読みあわせを行ったことで、マニュアルの作業効率、改善点をじっくりと検証でき、より意味のある管理体制が構築できたそうだ。また、5S活動によって、整理整頓を徹底させるなどの取り組みも行ってきた。
こうした管理体制の強化にはLRQAの審査も役立ったと、狩俣亮樹氏は振り返る。
「審査員からは、“二次絞り工程がフローチャートに含まれていない”“屋上の使用水タンクの管理方法”“昆虫の侵入防止と管理”などの指摘を受けました。弱点を強化するのに役立ちましたね。」
また、同社では、品質向上にも取り組んでいる。シークワーサーは、収穫時期によって甘味が異なる。味を安定させるためには、添加物に頼ることが多いが、同社では、原料段階で収穫時期ごとにロット番号を付け、異なるロット番号の原料をブレンドしているそうだ。
「果実は、毎年同じ農家が自信を持って生産してくれます。ですから、その熱意が込められた原料を、よい状態で加工して消費者にお届けするのが、当社の使命なのです。」(狩俣亮樹氏)
「従業員が、“我々は消費者が安心して購入できる商品を作っている”と自信を持って作業するようになったんです。ヤル気も変わったようです。製造工程のトレースができるようになるとともに、工場内の整理整頓が進んだことも大きな効果でした。」
と、狩俣亮樹氏は、認証取得の効果について語ってくれた。
こうした効果を実感した同社では、二次加工を行っているモズクなどを含め、第2工場で生産する製品すべてにおいてHACCPを取得する予定だという。さらに、次のステップとして、ISO22000の認証取得や、本社工場での取得までを視野に入れている。
「我々は従業員の平均年齢が27歳と若い会社です。この若いチカラを活かして、これからも本物の味を追求していきたいですね。」
という狩俣亮樹氏。認証取得をひとつのステップとして、同社は、今後ますますの発展が期待される。
株式会社沖縄海星物産様では、組織のノウハウを文書にまとめ食品安全を仕組みとして管理できることを目標に活動を開始していました。ISO9001、ISO22000または厚生労働省のHACCPかと悩まれたようですが、まずはHACCPシステムを構築し、組織の成熟度に合わせて ISO22000に切り替えていくというトップの意思で、今回はCodex基準に従いLRQAの審査方式で認証登録しました。
今回の認証登録のポイントは
です。このような取り組みの形態は、今後、中規模以下の食品産業のIS22000への取り組みのひとつの道筋として大いに期待されます。
*本頁レポートは、月刊「食品工場長」2007年3月号より抜粋しました。
LRQA機関紙「Value Eyes」に掲載されている事例紹介記事です。