ケーススタディ

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LRQA Road to Success
ISO 9001品質マネジメントシステム ビジネス課題重点審査 FABIK / FABIK審査により経営課題を解決して体質を強化。民間工事を次々と受注して安定した経営へ。 株式会社 林建設

2011年10月14日

代表取締役社長 林 義和 氏  常務取締役 林 幹郎 氏 株式会社 林建設
兵庫県伊丹市大鹿1丁目89番地
Tel: 072-782-2589 Fax: 072-778-1074
http://www.hayashikensetsu.com/
 
 
 
1930年に兵庫県伊丹市で創業し、2010年に創業80年を迎えた株式会社林建設。以前は、公共建築物を中心に事業展開していたが、現在は保育園や老人ホームなどの民間建築物へとシフト。心を込めた建物づくりが地元を中心に、高く評価されている。

兵庫県伊丹市で80年の歴史を持つ建設会社 株式会社林建設では、ISO9001を徹底活用することで社内改革を実現。さらに、FABIK※を有効活用して次々と経営課題を解決。建設不況の中、安定した業績を続けている。
※FABIK は、LRQA の"ビジネス アシュアランス"の審査手法の一つです。LRQAは、2007年から従来の定期審査の方法を変え、FABIKを導入しました。

FABIKを有効活用して経営課題を次々と解決

1930年に創業して以来80年にわたり、地元兵庫県伊丹市で建設業を展開してきた株式会社林建設。同社では、2000年にISO9001の認証を取得後、業務品質の均一化や社員コミュニケーションの活性化、能動的な組織への変革など、社内改革を次々と実現してきた。

さらに、近年は、定期審査でビジネス課題重点審査「FABIK」を行い、未回収金の激減、採算改善と成功事例の横展開、社員の意識改革を実現するなど、同社の経営課題を次々と解決してきた。

こうした取り組みによって、公共工事の投資額が年々減少していくという厳しい状況の中で、保育園や老人ホームをはじめとする民間工事の受注比率を拡大させ、売上げを維持。利益率の向上も実現するなど、経営を強化して業績も安定させている。

●長期間使い続けられるマニュアルづくり

同社がISO9001の認証を取得したのは2000年のことだが、そのきっかけについて同社 代表取締役社長 林 義和氏は次のように語る。

「当時、古い建設業界のしきたりから脱却して、お客様に喜んでいただくためのサービスを推進していました。そうした中で、周囲からのアドバイスもありISO9001を導入してこの動きに弾みをつけようとしたのです。」

認証取得へ向けて、同社ではマニュアルの整備をスタートしたが、そのコンセプトは“長期間使い続けられるマニュアル”だったと、同社 常務取締役 林 幹郎氏は語る。

「2000年頃は、ISOを取得する際にマニュアルづくりを外部に委託するところも多かったようですが、当社では各部門から3名程度が集まって合宿を行い、業務内容に合わせて一からマニュアルづくりを行いました。当初、社員たちにはISOで書類が多くなるという意識もあったようですが、認証取得後はISOのマニュアルをチェックリストにして業務を進められるため、逆に楽になったという声が出てきましたし、業務の質も均質化できました。今も使い続けられるマニュアルをつくったからこそ、ISOの効果が生まれたと考えています。」

●モチベーションが向上して、社員たちが能動的に

さらに、ISOの導入は様々な効果を生み出した。そのひとつが、社員のモチベーション向上だ。以前は、受身な社員が多かったようだが、ISOを導入して会社と個人の目標や課題をより明確に共有するようになると、社員たちが自分自身で何をすればよいかを考えるようになり、積極的に意見が出るようになった。

「社員一人ひとりが知恵を絞り、能動的に動くようになったのは、ISOの大きな成果ですね。また、積極的に意見が出ると同時にコミュニケーションも活性化して、チームワークも高まり、業務にもいい影響を与えました。眠っている社員たちの能力を、少しでも多く引き出せるようになったのではないでしょうか。」(林 義和社長)

●FABIKを通して、社内の課題を解決

ところで、LRQAジャパンでは、審査前に経営層の方々と審査員が話し合い、お客様のビジネス課題に焦点を当てて審査を行う、ビジネス課題重点審査「FABIK」を行っている。ISO9001の導入を成功させた同社でも、FABIKを積極的に活用している。同社のFABIKのテーマのひとつとなったのが、工事案件などの「未回収金の問題」だ。以前は、工事部門が現場の業務で忙しくなると集金忘れなどが発生しがちで、経理部門がチェックしてはじめて未回収金に気付くことが多かったという。

「FABIKの審査では、経理部門、工事部門それぞれの担当者が集まり、審査員の様々な質問に答えていくと、部門間の情報の連携に問題があることが分かってきました。

そこで、経理部門のデータを連携させて工事部門でもリアルタイムに未回収金の情報を把握できるようにしたのです。これで未回収金は激減しました。」(林幹郎常務取締役)
さらに、採算の悪い工事案件の原因もFABIKで話し合い、各部門で採算改善を目指して知恵を絞り、成功した事例を次の工事に活かすなど、経営強化にもつなげている。また、「気のきかない技術屋魂」という一風変わったテーマも、FABIKで審査したという。

「建設業界では、昔ながらの職人気質で、お客様の声よりも自分たちの技術、想いを重視しがちな工事スタッフもいます。FABIKでこれを取り上げて話し合うと、営業部門から工事部門に対して“もっとお客様が相談しやすい雰囲気を作ってほしい”といった要望が出てきて、工事部門のスタッフにも変化が表れました。FABIKの審査は、いい意味で言いたいことが言い合えますので、自分では気付かなかったことに気付くきっかけになりますね。」(林義和社長)

●公共工事から民間工事へのシフトに成功、経営を安定化

このように同社では、FABIKで様々なテーマを審査しているが、最近では強み分析をFABIKで行ったという。

「当社の強みがどこにあるのかをFABIKで審査してもらいました。保育園や老人ホームなど地元施設で心を込めた丁寧な工事が口コミで評価されており、この分野に当社の強みがあることを確信することができましたね。大手企業にも負けることがない強みに、社員たちも自信を深めたようです。そこで、こうした強みをもっと多くのお客様に知っていただくために、若手社員のプロジェクトとして、現在、プロモーションDVDを制作中です。様々な課題をテーマにでき、これまでよりもさらに具体的に成果が表れやすいFABIKに今後も期待しています。」(林 義和社長)

このようにISO9001を導入するとともに、FABIKによって経営体質を強化してきた林建設。ここ10年の公共工事投資額の激減に伴い、売上が激減している建設事業者が多いにも関わらず、民間工事の受注比率を拡大するとともに利益率も向上させて10年間赤字決算ゼロを維持。安定して経営を続けている。同社のISO9001、そしてFABIKの活用事例からは学ぶべきことが多そうだ。

LRQA Road to Success

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