トップ > ケーススタディ > LRQA Road to Success > ISO 9001 品質マネジメントシステム / 創業100年を超えても変わらぬ、品質への愚直な取り組み。QF21総力運動が評価され、品質優秀賞に輝く。 株式会社 日立製作所 電力システム社
LRQAのお客様の成功事例をご紹介します。
2011年11月11日
株式会社 日立製作所 電力システム社 国分生産本部
〒316-8501 茨城県日立市国分町1丁目1番1号
Tel: 0294-36-1111 http://www.hitachi.co.jp/
2010年に創業100周年を迎えた日立製作所。国分生産本部は、1957年に日立工場より独立して国分工場として発足した。現在は、発電所システム、交通機関の受変電システム、多彩な産業や公共施設の電源システムなどを製造しており、明るく快適な社会をサポートし続けている。

品質改善へ向けて「QF21総力運動」に取り組んできた、日立製作所 電力システム社の国分生産本部。社員たちが一丸となり、様々な取り組みを愚直なまでに続けることで、仕損費の大幅低減やA級事故の防止など大きな成果をあげてきた。その結果、同社の全部門の中から品質優秀賞を見事に受賞した。
2010年、創業100周年を迎えた日立製作所。電力システム社 国分生産本部では、創業以来の伝統と経験を受け継ぎながら、発電所システムや受変電システムなどを製造しており、社会を支え続けている。
そんな国分生産本部では、仕損費増加や重要事故の発生などを契機として、数年前から品質改善へ向けた“QF21総力運動”に積極的に取り組み、信頼性向上のためのチェック強化運動や製品改良、人財教育など、様々な角度から品質活動を愚直に続けてきた。さらに、LRQAジャパンによるISO9001審査を通じてその取り組みの精度をより向上することで、仕損費の大幅な低減、3年間A級事故“ゼロ”、初期不良の低減など、目に見える品質改善を実現。そして、この取り組みは高く評価され、同社の全部門の中から見事に品質優秀賞を受賞した。
国分生産本部では“QF21総力運動”において、まず作業者と管理者の確認意識の向上を実現した。
「“QF21強調/ロスコスト低減運動”に取り組むことになったのは、仕損費増加や開発品のトラブル発生などがあり、社内でQF重点管理事業部の指定を受けたことがきっかけです。この取り組みをスタートするにあたり内損を分析すると、図面の単純ミスによる場内不良が原因で、さらにその半数以上はチェックミスが原因であることが分かりました。そこで、確認、チェックの精度向上へ向けてチェック強化運動をスタートしました。」
と、日立事業所国分生産本部 変電品質保証部 部長 中澤 彰男 氏は語る。
当初、この運動は“みんなでチェック、会話で確認”をテーマに掲げ、担当者はチェックマークの徹底、その上位者は担当者との会話で確認作業を強化する取り組みだった。しかし、半年後に、その成果を相互監査で確認したところ、思うような成果が得られないことが分かったと中澤氏は語る。
「内損を無くすには、確認の意識をさらに強めることが大切ではないかと考えました。そこで、まず担当者は図面を目で確認して、その後上位者は担当者と会話をしながら確認して、それぞれが図面に専用スタンプで捺印する“私がチェックしました運動”として再スタートしました。この取り組みによって、作業者と管理者との相互コミュニケーションの中で、より意識した確認が行えるようになりましたね。」
国分生産本部では、製品そのものも仕損費増加や事故発生の原因になっていたことから、他ではまねができない愚直なまでの取り組みを続け、確かな信頼を取り戻した。
「仕損費増加のもうひとつの原因である遮断器の動作不具合の現象を分析したところ、問題となっていたのはグリースでした。そこで8種類のグリースの性能評価を行い、3年間の月日をかけて評価した結果、ようやく最適なグリースが見付かりました。このグリースに切り替えたところ、不具合は見事に激減したのです。また、重要事故を起こした真空遮断器では設計変更を行うとともに、徹底して品質評価を行いました。例えば、加速寿命を評価するのに、設計目標である開閉回数は1万回ですが、我々が行ったのはなんと10万回もの開閉試験。ここまでテストすることで、信頼性が確かなものとなるのです。」
と中澤氏は語る。
さらに、教育においてもユニークな取り組みを行っている。そのひとつが、OJTならぬ“ピンポイントOJW活動”だ。
「OJW活動とはOn the Job Watchingという活動で、指導者がチェックシートで作業者の作業状況をチェックするとともに、その結果を指導者が管理者に報告して指導を受けるというものです。作業者は作業能力、指導者は指導能力が育成できる新しい教育の仕組みです。」
「電気を絶対に止めないために、一つひとつのスペックを細かくチェックして図面に反映して、図面通りの製品をつくる…、これを徹底することが、古くからこの部門に伝えられてきたよき伝統です。しかし、日々の業務の中で、どうしても心の隙ができてしまうこともあります。その隙を埋めるためLRQA ジャパンのISO 9001の定期審査が、国分生産本部の品質改善に大きく貢献しましたね。」
と、日立事業所副事業所長(兼国分生産本部 本部長)高本 学 氏は語る。
LRQA ジャパンは、審査前にトップマネジメントの意向を十分に確認し、トップの意向を審査テーマとして、ISO事務局と二人三脚で各現場に合わせた審査計画を立て、トップ、ISO事務局、各現場が同じ方向を向き業務を進める事ができるようにコミュニケーションを密にとり審査を提供してきた。
こうしてあらゆる角度から品質向上を目指してきた国分生産本部は、仕損費を大きく低減するとともに、3年連続でA級事故の発生ゼロを達成するなど大きな成果をあげた。
「この成果は社長からも高く評価されて、日立製作所の全部門の中から品質優秀賞を受賞することができました。また、この受賞後に、昔から審査していただいているLRQAジャパンから表彰状をいただきましたが、これには全スタッフが自信と誇りを持つことができました。」
そう語る中澤氏だが、最近、海外のパートナー企業のメーカー審査を行った際、ISO9001がグローバルビジネスに必須であることを再認識したという。
「海外のビジネスパートナーを評価する際、予防措置や内部監査といったQMSの仕組みと照らし合わせると、その企業のレベルが的確に把握できましたね。我々は、今後もこうした仕組みを活用しながら、基本に忠実な作業の継続、品質改善意識の向上、人財育成などに取り組み、日立製作所のよき伝統を守り抜いていきたい、そう考えています。」
他ではまねができないような愚直な取り組みを続けている、国分生産本部。その品質改善の中核を担っている中澤氏の熱い眼差しからは、同社が次の100年も社会インフラの構築に最重要な役割を担っていくことを確信させられた。

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