トップ > コラム > CSM(CSマネジメント)の常識 > 第10回 「苦情対応 プロセスの監査が大切」
LRQA情報誌「Value Eyes」やお客様向けメールニュースにてご紹介したLRQA ジャパン審査員コラムをご紹介します。
2008年09月11日
株式会社武田マネジメントシステムス
代表取締役 武田 哲男
プロフィール
銀座・和光勤務以来、一貫してサービス品質・CS経営に取組み現在に至っている。「顧客不満足度調査」「CS・サービス向上研究会(28年目)」など理論と実践面の取組は多くの企業に支持されている。著書多数。
苦情はいろいろな手段、方法により企業に到達するが、実際にはその状況を示す詳細な記録はデータベース(DB)化され、記録・保存されていないことが圧倒的に多い。
例えば商品にかかわる概略の苦情発生エリアと到達プロセスは以下のとおりであるが、果たしてどれだけの企業がプロセス管理をしているだろうか。
クレーム増加には共通する要素がある。
景気の悪化、時代の激変、コストダウンの進行、スピードアップ、短絡化、情報量の増加、季節変動、全国・全世界に同じ商品を出荷、生活レベルの上昇、海外の工場生産などなどが挙げられる。
さてクレームを100とした場合、クレーマーは1%以下であるが、しかし年々増加しもうすぐ1%を越えそうな状態にある。しかもクレーマーは次第にプロ化し、法律にも長けていて油断できない。一方、クレームは顧客からのプレゼントだから貴重な情報として顧客に喜んでもらうための活用が大切である。
ところで世の中にパーフェクト、完全無欠は存在しない。ということは必ずクレームは発生するから、「クレームゼロ運動」などにチャレンジすると組織内で隠す体質が醸成されてしまう。もちろん同じクレームの頻発は困りものだが、むしろクレームを宝物として組織内で開示し、画期的な商品・サービス開発などにつなげたい。だから企業によってはクレームを隠したら厳しいペナルティが課せられる。
だからクレームプロセスの監査は経営上の必須条件である。
担当者が「クレームが解決した」ということなので、顧客に尋ねたらちっとも解決していないで怒っているという例はあまりにも多い。
これも隠蔽体質であり監査が必要な所以でもある。
中部経済新聞 2008年7月~9月まで掲載された連載記事です。 (計12回)