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LRQA情報誌「Value Eyes」やお客様向けメールニュースにてご紹介したLRQA ジャパン審査員コラムをご紹介します。
2010年05月06日
『東海旅客鉄道(JR東海)は4月19日、高速鉄道システムの米国での売り込み先を新幹線3路線、リニア1路線に
絞り込む方針を明らかにした。』と報じられましたが、これは少子化が進む日本国内だけでは中長期的な成長は
見込めないとの危機感が新市場開拓へ背中を押したものと考えられました。
確かに海外では高速鉄道の新規プロジェクトが目白押しで、多くの資金の投入が計画されています。
米国では今後5年間で130億ドル(約1兆2000億円)の連邦予算が投じられる予定で、ブラジルでも50兆円
規模の巨額のインフラ投資が進められて高速鉄道はその緒戦とされています。
しかしながら、これらの新市場においては思いのほか競争も激しく、仏・独・中国・韓国のメーカの台頭が
目立ってきて、技術の新幹線といえども苦戦を強いられている状況のようです。
鉄道業界のBig-3(アルストーム, シーメンス, ボンバルディア)と呼ばれる3社が、鉄道総合システム
インテグレータとしてマーケットシェアを大きく伸ばすようになってきたことは第1回でも述べましたが、海外の
鉄道プロジェクトに関わるビジネスではBOT (Build, Operate & Transfer: 外国企業が自ら資金調達を
行なって途上国に鉄道を施設し、一定期間現地で操業を行い、その収益で投下資本を回収した後に
その鉄道施設を相手国に引き渡す方式) 案件が主流となっています。
特に新興国や開発途上国のプロジェクトでは客先が鉄道事業に全く経験がない場合も珍しくなく、様々な
ニーズに適切に対応し、ビジネスとして展開するのがこのシステムインテグレータのサービスとなっています。
ちなみに、鉄道の世界市場(車両、サービス、信号システム設備などで、日本市場、貨車、軌道施設インフラ、
電力設備等は除く) の2006年~2008年の平均売上高は50.3B$(約5兆円)で、このシステムインテグレータ
3社で約56%の世界シェアを占めています。
これらのシステムインテグレータは、高度な品質や安全性が求められる鉄道車輌と部品、及びその製造
メーカに対して、これまでそれぞれ異なる品質要求やシステム監査を実施してきていました。
それらはやがて統一したマネジメントシステム規格を生み出す背景となり、結局業界の統一したIRIS規格
(国際鉄道産業標準)に基づいた認証取得を取引条件としてサプライヤーへ要求しはじめるようになってきました。
LRQAジャパン 鉄道産業サイト http://www.lrqa.co.jp/iris/
鉄道産業の現状と国際標準の現状を、弊社審査員が解説いたします。 (計3回)