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海外(欧州)におけるEN16001エネルギーマネジメントシステムの取り組み事情について

2010年08月09日

ISO 50001は現在DISからFDIS移行の段階にあり、各国がそれぞれのエネルギー政策にあわせた活用を検討しているのが現状である。中でもEUでは指令に従ってGHG(温室効果ガス)の削減、エネルギー集約度の低減には関心が高く、先陣を争う競争状態にある。

 

 こうした背景にあってCEN/CLC(*1)の動きは活発で、昨年EN16001(エネルギーマネジメントシステム規格)を発行したのに続いて年内にはEN15900(エネルギー効率に関する規格)の発行を予定しており、さらに各種の関連規格の開発を計画している。オランダ、デンマーク、スェーデン、アイルランド、スペインなど多くの国が、この10年の間にエネルギーマネジメントに関する国家規格を制定しており、国によっては、相当件数の認証・登録を成立させている。

 

 EUにおけるエネルギー競争の先頭を走るオランダでは、マネジメントシステムを国のLTA(Long Term Agreement)プログラムの重要な推進役と捉えており、2005年から2020年の15年間にわたって、年間2.5%削減を約束している。期間中に40%以上のエネルギー削減を達成しようというものであるが、すでに1,100社以上が参加しており、これによって産業用エネルギーの70%の削減効果が期待されている。

 

 オランダに続きアイルランドでは国家規格発行前の’95年からLIEN(Large Industry Energy Network)プログラムを通して、’07年までに産業界において16%の削減に成功している。同国最大の認証機関である Certification Europe (INAB(*2), UKAS 認定)を中心にIS 393(*3) に基づく認証を推進して、ギネス(ビール)、ファイザー、アステラス(薬品)、ロッシュ(医療器械)、ハインツ(食品)など大手企業を中心に登録が進んでいるが、昨年のEN 16001発行の後、これらの大手企業が登録切り替えを推進しはじめ、ギネスが第一号の登録を果たした。

 

 また、エネルギー集約度の最も進んでいる英国でも昨年暮れにロンドン市がEN 16001登録への挑戦に着手し、その成果が注目されている。

 

 日本国内でもは、省エネ法の改正よるエネルギー使用の報告及び削減義務の強化に伴い、エネルギーマネジメントへの関心が高まっている。エネルギーマネジメントを重視する組織の中にはEN16001/DIS 50001を活用したシステムの構築を目指す動きも見え始めた。


(文中の略語についての説明)
(*1)  CEN/CLC:CENはEUの標準化機構、CLC(CENELEC)はEUの電気標準機構
(*2)  INAB:Ireland National Accreditation Body
(*3)  IS 393:アイルランドのエネルギーマネジメントシステム規格

 

エネルギーマネジメントシステムに関するお問い合わせは、
LRQAジャパンマーケティング&トレーニング・グループ まで
Email:  LRQA-Japan-Marketing@lrqa.com

 

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